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イベント「Increments、Qiita の振り返りと未来への挑戦 2017」レポート(詳細編・前半)

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当日は多くの方にご参加いただきました。ありがとうございました!

2017年6月26日にイベント「Increments、Qiita の振り返りと未来への挑戦 2017」が開催されました(イベントの簡易レポートとしてダイジェスト編レポートも公開しています)。

昨年はあまりユーザーのみなさまとの接点を持つような機会が得られなかったといった反省もあり、これからはIncrementsやIncrementsのサービスを知ってもらうための情報発信をしていこうという思いからイベントを開催するに至りました。Incrementsの歩み、Qiita(キータ)やQiita:Team(キータチーム)の開発思想、これからの取り組みについて紹介していく内容となりました。

文/Work:Q編集部


<目次>

自己紹介・学生時代

Qiita誕生

サービス開始時のQiita・起業・サービスの拡大

及川さん入社の経緯・サービスには思いが必要


自己紹介・学生時代

左:海野弘成(Increments CEO) 右:及川卓也(Incrementsアドバイザー)

左:海野弘成(Increments CEO) 右:及川卓也(Incrementsアドバイザー)

――東峰

登壇者紹介という固い名前なんですが、Incrementsの海野と及川の方から。登壇者紹介は、社内で使っているアイスブレイクとして、グッド&ニューということで、最近あった良かったこと、新しいチャレンジなどを話していただきたいと思います。

――及川

こんばんは。及川と申します。よろしくお願いします。IT業界には20年以上いる長老なのですが、こういう集まりがあると会場を見回して「また俺が最高齢だ」って思って、落ち込んでから立ち直るっていうのをやっています。経歴としては、MicrosoftでWindowsの開発をして、その後、Googleに行ってプロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャーをやり、2015年の秋にQiitaを運営するIncrementsに入社したという感じです。

Incrementsは5月末に退社して独立していますが、社外からいまだにいろいろな形で関わらせていただいています。Incrementsに入る時でさえ、50過ぎてから小さいスタートアップに入ると思わなかったんですけど、まさかそのあとフリーランスになるとも思っておらず、自分の思い描いていた人生と違う道を歩んでいますが、これはこれで楽しいです。

良かったことと新しいチャレンジですね。実は先週まで、アメリカに2週間ほど行ってました。仕事と観光半分半分だったんですけど。Googleを辞めてからはずっとiPhoneユーザーだったんですが、Androidも欲しいなと思っていたんです。それがようやくかないまして、Pixelをやっと買うことができました。Daydreamのハンドセットを一緒に買って、Daydream VRを体験して、「こんなに簡単にできるんだ」ということと同時に、これは酔いまくるので長時間は無理だな(笑)といった体験をしてるというところです。

――東峰

ありがとうございます。VR僕も家にあるんですけど、酔いはコンテンツ次第ですかね。じゃあ、そのままの流れで、海野さんお願いします。

――海野

みなさんこんばんは。海野です。サブタイトルにIncrementsのCEOの海野は何者だっていうのがあるんですけど、隠してきたつもりはないんですが、今日はちゃんと話したいと思います。

今は29歳で大学時代はコンピュータサイエンスを専攻してまして、研究室ではAndroidのVM、当時Dalvik(ダルビック) VMっていうのがありまして、Dalvik VMのメモリ管理周りを効率化するみたいなところでログを書いたり実装したりしていました。

がっつりコンピュータサイエンスをやってたんですけど、卒業する少し前から、Qiitaのサービスを作り始めて、リリースしてそのあと会社にして今に至る感じですね。最近、フォーブスのアジアを代表する30歳未満起業家に選ばれました。

グッド&ニューでは、良かったことは『HUNTERXHUNTER』が今日、出たのは良かったですね(笑)。僕、漫画読むのが好きなんです。今、小さい子供がいまして、小さい子供がいるとなかなかゲームとかできないないこともあり、まとまった時間を遊びに使えないので、漫画はよく読みます。

新しいチャレンジはですね。チャレンジと言っていいのかわからないんですけど、最近禁酒を始めまして。妻に止められたので。お酒を飲みすぎると結構体調を崩しがちで。ちなみに社内的にはお酒が1番強いと言われているんですけど、飲みすぎて逆に体調に影響が出るんじゃないかというところでちょっと止められて、実際どれくらい持つかなとチャレンジしています。

――東峰

社員の目標によく社長を潰すっていう目標があるんですけど、なかなか達成できてないんですよ。今日の壇上は比較的お酒が強い人が3人(東峰・及川・海野)いますね。

それではこのままの流れで前半のトークとして、Incrementsのこれまでというところを見ていきたいと思いますって、実は今年でもう6年目で意外と長いんですよね。この辺りQiitaの話とかをしていただくので、それを踏まえての振り返りとして、海野の視点で見たIncrementsのこれまでっていうのを及川さんに掘り下げていっていただきたいと思います。

――及川

そうですね。まず、Qiitaを生んだ人間としての海野さんの話やIncrementsが生まれた背景をみなさんに共有して、その後、Qiitaがどのように成長してきて、今後どうなっていくかというところを話していただこうかと考えています。

まず最初に、たぶん話の中で、私は「やおっち」という言葉をたくさん使うと思うんですけれど、社内で社長(海野)はやおっちって呼ばれています。どうして、やおっちって呼ばれているのですか?

――海野

誰に聞かれても頑なに答えなかったんですけど(笑)、大学時代からのあだ名で、はてなかツイッターで使い始めてそのまま10年近く。なぜかそのまま定着して変えられないっていう状態です。

――及川

ちょうど今、学生時代って話が出てきて、AndroidのDalvik VMって話があったんですけど、そもそもプログラミング始めたのっていつなのですか?

――海野

プログラミング始めたのは大学入ってからですね。なぜプログラミングに興味を持ったのかというと、大学に進学する時に選択肢として、コンピュータサイエンスの方に行くか、もしくは経営の方に行くかという二択があって、迷ってプログラミングの方を選んで、大学入ってからプログラミングに出会って、この中であまり知ってらっしゃる方があまりいないかもしれないんですが、Scheme(スキーム)っていう言語をやったのがプログラミングとの最初の出会いでした。

――及川

経営かコンピュータサイエンスか悩んだってことは、昔から多少、経営面に興味があったんですか?

――海野

そうですね。経営というかなんというかお金に興味が、まあお金に興味があるというと、ちょっとがめつい感じがしますけど、中学か高校の時に『金持ち父さん、貧乏父さん』ってベストセラーの本を読んで目から鱗が落ちたというか。

うちの親はサラリーマンをやっていて、どこかの会社に所属して、仕事をしてその対価でお金をもらうみたいなものが当たり前だと思っていたところに、まあ全然違う稼ぎ方があるとか、お金を稼ぐ仕組みを作る職業がある。それが経営だったりとか、土地の運用だったりとか、いろいろなビジネスの仕組みを設計する人たちがいてっていうのを初めて知って。

そういった仕組み作りとか、プロセス作りみたいなものに関心があったので、ビジネスで仕組みを作るんだったら経営ですし、コンピュータとかソフトウェアの文脈で仕組みを作るならプログラミングというところで、そうした共通点でつながっていて、迷ったり悩んだりしました。

――及川

お金儲けっていうと、多少誤解されちゃうかもしれないけど、要はそういったお金儲けを支えている基盤の部分や仕組み作りに興味があったんですね。でも、大学に入っていきなりプログラミングをやって、向き不向きってあると思うんですけど、すぐに向いてるなって思いました?

――海野

向いてるなとは思わなかったですね。ただ、伝えた通りに動くとか、何度実行しても同じ結果が返ってくるところはすごい面白いなって思っていて、人間とはちょっと違うというか、人は気分によって同じことを返してくれるわけではないですけど、コンピュータは全く同じ返しをしてくれる。

めちゃくちゃ面白いという印象は、正直最初はなくて、その印象が変わったのは、京都にあるはてなっいう会社でインターンをしまして、その時に実際のWebサービス作りとか、人に使われるものを作るっていう体験がきっかけです。めちゃくちゃプログラムが書ける人、すごい実力がある人たちに触れたってところで、「プログラミングはここまで突き詰められるのか」、「実際に人に使われるものを作るのは、すごく嬉しいことだ」って気付いて、プログラミングが面白くなりました。

――及川

大学では優秀な学生だったんですか? 「俺は自分で優秀だ」っていう奴はやばいんで(笑)、ちょっと聞き方変えると勉強してたんですか?

――海野

勉強はしているところもありました(笑)。

――及川

高橋さんはどこにいますかね(会場を見回す)。 どっかにいるはずなのですけど、彼が同じ京大ですよね。彼からはやおっちは麻雀ばっかりやってみたいなことを聞いているんですが、これは正しいですか?

――海野

はい。正しいですね(笑)。

――及川

麻雀とコンピュータプログラミングってどっかに共通点あります?

――海野

共通点はロジカルにある程度、予測できるというか。例えば配牌を見て、こういったあがり方が高そうだなとか低そうだなってところが、経験によってだんだん精度が上がっていく。プログラミングはある程度、最初は頭の中で設計すると思うんですけど、こういう設計をしたらうまく行きそうだなっていうのは、やるたびに精度が上がっていくのが共通している感じでしょうか。

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